連載
Series
監修:住友不動産建物サービス(株)
ルールを守って楽しく
ペットと快適に暮らそう
「ペットは家族」と言われるほどペット人気が高まる中、「ペット飼育可マンション」も増加しています。今回は、ペットとの暮らしをより快適にするために必要な基礎知識について紹介していきます。
充実した設備で
ペットと暮らす
これまでマンションではペット飼育禁止の時代が長く続きましたが、現在は新築マンションでも「ペット飼育可能」の割合は増え続けています。そうした中、大切なペットとの豊かで心地よい暮らしを演出する上で、最近のマンションではペット専用の足洗い場や排せつ物処理設備、さらにはドッグランなどが設置されているケースも見られます。
一部の物件ではグルーミングルームが用意され、温かいお湯でペットの汚れを落とした後、トリミングをしながらドライヤーで乾かせる(写真はイメージ)
最近のマンションでは、ペットトラブルを回避するため、またクレームの受け皿として「ペットクラブ」を設けているケースが増えています。ペットクラブは、クレームに迅速に対応して大きなトラブルに発展する前に解決を図るほか、マナーの悪い飼い主への啓発といった役割も担っています。中にはペットマナー教室、ペットの写真コンテストを開催するなど住民同士の交流が活発なケースもあります。
住民同士がペットクラブで知り合い、ペットを飼う上での共通の話題や悩みを語り合え、災害時も顔見知りが多く安心できるとの声も聞きます。
ルールを守って
豊かなペットライフを
多くの「ペット飼育可マンション」ではペット飼育に関する使用細則が定められています。そのほとんどは「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」の基本原則が取り入れられているほか、狂犬病予防法や環境省の行政基準、各都道府県の条例など、国や地方自治体の法律、基準、条例を基に細かく定められています。ペットを飼育する入居者は、これらのルールを必ず守らなければなりません。
マンションでペットを飼育するにはまず、ペットを飼育する上で守らなければいけないルールが記載されたペット飼育に関する使用細則を必ずチェックしておきましょう。使用細則にはトラブルに発展した際の解決方法なども記載されています。その上で「ペット飼育申請書」や「誓約書」といった書類を提出することが一般的です。提出後は管理組合の審査があり、問題がなければ正式に承認されます。
エントランスやエレベーター、共用廊下、各部屋のバルコニー、専用庭は共用部であり、マンション入居者全員の共有財産です。入居者の中にはペットが苦手な人もいるため、使用細則には「ペットを共用部に連れ出すときは必ず抱きかかえ、他人に迷惑をかけない」などのルールが定められています。このようなマナーやルールは、しっかり把握しておきましょう。
マンションではペット飼育に関する使用細則にて「飼育可能なペットの種類」は物件ごとに定められています。多くの場合、飼育できる動物として犬、猫のほか小鳥、リスやハムスター、観賞魚、昆虫などが記載されていますが、犬については別途「飼育できる犬種」が指定されています。この項目に記載のない犬の場合も指定の体高や体重以下の犬は飼育できるケースもあります(例:体高40㎝以下、体重10㎏以下など)。特に犬を飼育する場合は事前に確認するようにしましょう。
ペット、特に犬の散歩の際は排せつ行為を伴うことがあります。ペットの排せつ物の処理は飼い主にとって必須のマナーです。中でも犬の尿は植栽にかかると美観を損ねるだけでなく尿の成分が土壌の微生物バランスを崩し、植物を枯らす植栽被害を招く恐れがあります。マンションの敷地内の植物への排せつは避け、被害の及ばない場所で行い、排せつ物の回収、排せつ後に水をかけて流すなど必ず後処理を行ってください。
ペットの住みやすい空間づくり
ペットと庭でくつろぐために、専用庭のある1階を希望する飼い主もいますが、専用庭やバルコニーにペットを出すことが禁じられている場合もあるので、注意が必要です。また、ペットの足に負担をかけないようマットやじゅうたんを敷くなど、ペットが過ごしやすい空間づくりを心がけましょう。
Illustration by miya
Design by Takanobu Higuchi
Text by Takashi Kimura(WIT)
Edit by Toru Oba(Sunkleio-Tsubasa)