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日本には全部で26の世界遺産があり、おのおのが美しい景観と
独自の文化を誇っています。それらを旅しながら、日本の魅力を再発見してみませんか?
今回ご案内するのは、沖縄県にある「琉球王国のグスク及び関連遺産群」です。
琉球王国のグスク
及び関連遺産群[沖縄県]
世界遺産協会 常任理事
片岡 英夫さん
世界遺産検定マイスター1期生、初代海外·旅行地理名誉博士、国立公園検定エキスパート1期生。道の駅オライはすぬま観光大使。世界遺産関連の書籍監修多数。
中城城跡
座喜味城跡
Scene 01
沖縄県・琉球王国のグスク及び関連遺産群とは
琉球文化の象徴グスクは
今も住民たちのよりどころ
沖縄にはかつて、中国や東南アジアとの交易により栄え、独自の文化を形成した「琉球王国」が存在していました。琉球王国の象徴であるグスク(城)の遺構をはじめとする9つの史跡からは、15世紀から約450年にわたって存在した王国の文化をうかがい知ることができます。そして、それらは現代もなお、住民の生活や精神文化として生き続けていることが評価され、2000年に世界文化遺産に登録されました。
Scene 02
専門家が語る琉球王国のグスク及び関連遺産群の魅力
9つの史跡をめぐって
王国の歴史と文化を体感
各史跡をめぐりながら、豪族の覇権争いが続いた三山時代や、琉球王国の誕生、クーデターによる王朝交代といった琉球の歴史に思いをはせると旅が一層楽しくなります。多くのグスクには御嶽(うたき。聖地の意)があり、人々が自然の中に神を見いだし、祈りをささげてきた文化を感じられるのも魅力です。また、自然の岩石や地形を利用した曲線状の城壁も見もの。これは日本や中国、朝鮮半島の築城技術を融合させた琉球独特のもので、本土にはない石造美です。
Travel Route
琉球王国のグスク及び関連遺産群の楽しみ方
一日でめぐる、
理想のルート
AM9:00
首里城跡
歴代の琉球国王が居住した首里城。2019年の火災で焼失した正殿は今秋の完成に向け復元中で、工事の実物模型や最新映像の様子を見学できる
AM11:15
園比屋武御嶽石門
人が通るためではなく神様に祈りをささげるための門。今も大切な聖地として存在する
AM11:30
玉陵
第二尚氏王統(だいにしょうしおうとう)の歴代国王がこの陵墓に眠る。石造りの建築やサンゴ砂の敷かれた中庭が雄大
PM2:00
識名園
広大な琉球庭園。国王の保養や、中国からの使者をもてなす場として使われていた
PM4:00
斎場御嶽
王国にとって最も重要な聖域である祈りの場。自然が織り成す神秘的な空間が広がる
9カ所全てを回るなら、できれば2日間は欲しいところ。移動手段はレンタカーがおすすめです。那覇空港に近い首里城跡へ行けば、近接する園比屋武御嶽石門と玉陵もセットで見られるので、初日の午前はそちらを堪能し、午後は識名園、斎場御嶽へ。2日目は中城城跡、勝連城跡、座喜味城跡と北上し、最後に今帰仁城跡へ行くコースがスムーズです(逆回りもOK)。各史跡をじっくり見たいなら、3日間かけるのも良いでしょう。
Access & Information
アクセス・観光情報
- 場所
- 沖縄本島南部を中心に点在
- アクセス
- 那覇空港駅から「ゆいレール」に乗車し、首里駅にて下車。徒歩約15分で守礼門(首里城の入り口)に到着
- ベストシーズン
- 7月〜11月
- 周辺スポット
- 車移動の場合、斎場御嶽から約30分で平和祈念公園、今帰仁城跡から約10分で沖縄美ら海水族館、今帰仁城跡から約50分でやんばる国立公園がある
まとめ
“かつての琉球”の息吹を感じる旅
沖縄の人々とお話をすると、グスクに対する愛が強く、今も心のよりどころとして機能していることがよく分かります。ここを訪れる前に、各史跡に関する歴史や聖地としての役割を学んでおくと、より理解が深まるはずです。夏の沖縄は東京より最高気温が低く、秋は過ごしやすい気温のため、これからの数カ月は観光に最適。沖縄といえば海のイメージが強いですが、時には視点を変えて、琉球王国の息吹を感じる旅をしてみてはいかがでしょうか。
首里城
写真提供:©OCVB
Text by Keita Okabayashi
Design by Takanobu Higuchi
Edit by Hajime Sasa(Rhino)