すまいとくらしに彩りを fureai

ふれあい 2026年8月号 Vol.133

特集 Special feature

庭の恵みを
家の中で

採れたての野菜やハーブを
くらしの中に取り入れる

ガーデニングの魅力は、植物を育てる楽しみだけでなく、暮らしの中でも活用できること。音楽家であり植物愛好家でもある良原リエさんのお宅にお邪魔して、くらしへの取り入れ方を教わりました。

採れたての野菜やハーブをくらしの中に取り入れる イメージ画像①
採れたての野菜やハーブをくらしの中に取り入れる イメージ画像②

音楽家・文筆家

良原 リエさん

アコーディオンやトイピアノ、トイ楽器の奏者としてEテレ「いないいないばあっ!」映画『ターシャ・テューダー 静かな水の物語』など幅広いジャンルの演奏、制作に関わる。植物や生きものを愛するガーデナーでもあり、都会の住宅街でビオトープガーデンを実践。著書に『食べられる庭図鑑』『もういちど育てる庭図鑑』(アノニマ・スタジオ)など多数。https://www.tricolife.com/

良原 リエさん

01

庭の植物をスワッグにして
お部屋に飾る

特集 イメージ画像①

庭の植物を暮らしに取り入れるなら『スワッグ』がおすすめです。壁に掛けるだけで、インテリアのアクセントになります。枝葉をラフに束ねることで、ナチュラルで温かい空気感が生まれるのもいいですね。花瓶に活けるのとは違い、水替えの必要がなく、ドライになっていく様子も含めて長く楽しめます。ユーカリやローズマリーなら香りを楽しめるだけでなく、窓の近くに飾れば、虫が部屋に入るのを防ぐ効果も期待できます。組み合わせに特に決まりはないので、季節の樹木や草木、好みの花などを自由に束ねて飾ってみてくださいね。

特集 イメージ画像②

集めた草木は、束ねる箇所の葉を取り除き、同じくらいの長さに切り揃えます。それぞれの葉が見えるように枝を並べ、輪ゴムで束ねれば完成です

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壁に差した画びょうに引っ掛けて飾ります。麻ひもなどで結んで輪っかを作り、画びょうにつるす形にしても◎

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壁に飾って数カ月たつとドライフラワーに。色や質感が変化していく様子を楽しめるのもスワッグの魅力です

今回庭から集めてきたのは、ユーカリ・グニー、マルバユーカリ、レモンユーカリ、レモンマートル、ツリージャーマンダーの5種類。レモンユーカリは香りがとても強く、爽やかなレモンの香りが部屋中に広がります。他にもローズマリーやセージ、ラベンダーなども香りがいいのでおすすめ。ハーブは地植えすると想像以上に育つこともあるので、剪定のついでにスワッグとして活用してみてください。冬になったらマンリョウやナンテンなどの赤い実がつく枝をプラスすると、季節感が出てかわいいですよ。

02

採れたての野菜やハーブを
毎日の食卓で味わう

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夏野菜とハーブを使ったシンプル調理の2品。目にも鮮やかで、ハーブの爽やかな香りが食卓を包みます

育てた野菜やハーブは、毎日の食卓でどんどん使って旬の恵みを味わいましょう。今回は家庭菜園で人気の高い、夏野菜を使った簡単レシピをご紹介します。一品目は「夏野菜と鶏肉のハーブグリル」。トマトとナス、オクラなどの夏野菜と鶏もも肉をシンプルな調味料で和え、ローズマリーやバジルなどのハーブをのせてグリルします。ジャガイモやタマネギもよく合います。グリルした野菜の甘味と香ばしさに、ハーブの香りがアクセントになったうまみ豊かな一皿です。 二品目はブルガリアで食べて気に入った「ショプスカサラダ」をアレンジしたレシピです。角切りにしたトマトとキュウリ、タマネギ、パプリカにカッテージチーズ(本場はシレネチーズを使用)を合わせます。味付けをしたら、最後にディルをたっぷり散らします。ディルの爽やかな風味が、夏にぴったりのサラダです。

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夏野菜と鶏肉のハーブグリル:<作り方>夏野菜などお好きな野菜と鶏もも肉を一口大に切り、塩とこしょう、米油を入れて全体に混ぜ合わせます。耐熱皿に野菜と肉を並べ、その上にローズマリー、バジル、コモンセージ、ディルなどのハーブをのせて、230℃のオーブンで30分ほど焼けば出来上がり

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ショプスカサラダ風:<作り方>ボウルに角切りにしたトマト、キュウリ、パプリカ、みじん切りにしたタマネギ、カッテージチーズを入れます。オリーブオイル、塩、酢、ブラックペッパーを加え、全体に混ぜ合わせたら、最後にディルを散らして出来上がり

小さいお子さんがいらっしゃるご家庭だと、ハーブを料理に使いづらいかもしれません。その場合は、バジルを細かくちぎってひき肉と一緒に炒めたり、セージを細かくしてハンバーグやつくねに入れてみてはどうでしょう? ネギのような感覚で使うと、肉や魚の臭みを抑えるだけでなく、香味が加わって、お子さんやハーブが苦手な方でも食べやすくなりますよ。少量でも良いアクセントになります。

私が日頃よく使っているハーブのベスト3は、バジル、ローズマリー、シソです。バジルはサラダやパスタ、肉料理、魚料理など何にでも合うので重宝しています。ローズマリーはローストする料理と相性抜群です。水にレモンとローズマリーを入れて、ハーブウォーターにするのもおすすめです。シソはこぼれ種でたくさん育つので、しょうゆ漬けにして保存します。朝食でご飯を巻いて食べるのが夏の定番になっています。

03

たくさん採れるハーブは
「ハーブオイル」や「チンキ」で活用

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料理以外のハーブの活用法として『ハーブオイル』と『チンキ』があります。『ハーブオイル』はオリーブオイルやホホバオイルなどに、よく乾かしたハーブを漬け込んで作ります。1カ月ほどで浸出油が出来上がります(ハーブは茶漉しなどでこして取り出してください)。写真にある『カレンデュラオイル』は消炎作用や皮膚の修復をサポートする働きが期待できます。『ローズマリーオイル』はヘアケアや頭皮マッサージなどにも使えます。早めに使い切るか冷蔵庫で保存します。

「チンキ」は、ホワイトリカーかウオッカなどの蒸留酒にハーブを漬け込み、1日1回軽く瓶を振って混ぜて成分を抽出し、1カ月ほどで完成します(ハーブは茶こしなどでこして取り出してください)。冷暗所で1年ほど保存できます。原液のままでは濃いので、4倍から10倍ほどに精製水などで薄めて使います。虫よけやルームスプレーとして、グリセリンと合わせて化粧水にするなど用途はたくさん。例えばミントやラベンダーは虫よけやルームスプレーに、ドクダミは化粧水に、タイムやセージは抗菌作用があるのでうがい液やマウスウォッシュとして使っています。

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ずらりと並んだお手製チンキ。ハーブによってさまざまな効能が期待できるので、いろいろな種類を常備して暮らしに取り入れています

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一番大きな瓶はラベンダーのチンキ。 使いきれなかったチンキは、入浴剤として原液をそのままお風呂に

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子供が自由研究として、庭の植物で実験をしたところ、蚊よけの効果が一番高かったのはラベンダー。網戸にスプレーするのもおすすめ

まとめ

植物を日常に取り入れることで
くらしがもっと豊かになります

ガーデニングは植物を育てる楽しみだけでなく、暮らしの中でもさまざまに活用して楽しむことができます。収穫した野菜やハーブは毎日の食卓でありがたく味わい、食べ切れない分はスワッグやチンキにして活用。上手に日常生活に取り入れて、自然の恵みを存分に受け取りましょう。

Photo by Keiko Sugawara
Text by Yoko Toyoizumi
Design by Takanobu Higuchi
Edit by Hajime Sasa(Rhino)

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