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監修:住友不動産建物サービス(株)
気を付けよう !
電気設備機器火災
昨今、電気設備機器の取り扱いにおける不注意が原因となる火災が増加傾向にあります。空気が乾燥する秋冬は火災が起きやすく、周囲に多大な影響を及ぼしかねません。そこで今回は、電気設備機器を使用する際の火災予防のポイントを解説します。
電気設備機器の主な火災原因
東京消防庁の統計によると、電気設備機器の火災原因で多いものは上位から充電式電池、コンセント、そしてコードと続きます。中でも充電式電池が原因の火災は、リチウムイオン電池の利用が広まり、2020年~2024年の5年間で約3倍に急増しています。
1位の充電式電池の主な出火原因は落下や衝撃による損傷、高温環境での保存、過充電などがあります。落下や衝撃を起こした直後に発火せず、数日後に発火するケースもあります。また、夏場の車内では外気温にもよりますが、ダッシュボード付近で80℃近くまで上昇する恐れもありますので、放置しないように気を付けましょう。
2位のコンセントの主な出火原因は、コンセントを差し込んだ際にスパークし埃に引火するケースが挙げられます。コンセント周りは定期的な掃除で埃を取り除き、古いタップなどは状態を確認し、劣化が進行しているのであれば新品への交換を視野に入れましょう。
3位のコードは、カーペット等の下に隠された状態で、テーブルや棚の下敷きになり気付かないうちにコードが損傷し感電、漏電、ショート、火災の原因になる可能性があります。コードカバーを取り付けたり定期的にコードを確認したりしましょう。
リチウムイオン電池の
取り扱いに十分な注意を
リチウムイオン電池を知る
ここからは電気設備機器の火災原因1位の充電式電池(リチウムイオン電池)について解説します。
リチウムイオン電池は、電池内でイオンが正極・負極を往復することで充放電を繰り返し、何度も使える「二次電池」の一種です。電極にリチウムという金属を含む化合物を用いることで電池を軽量・小型化できます。
リチウムイオン電池が火元となる火災のうち、約6割は充電中に発生しています。充電中に多い原因としては製品そのものの欠陥(リコール)、次いで非正規品の充電器を使用するなど誤った方法での充電が挙げられます。
こんな場合には要注意
モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池製品で、次のような不具合を感じた際は利用を控えましょう。一つでも当てはまると発火の恐れがあるかもしれません。
こうしたリチウムイオン電池の発火トラブルの可能性を避けるために、次のようなことを日々心掛けましょう。
・衝撃を与えないよう注意し、むやみに分解しない
・充電は燃えやすいものがない場所で行う
・充電器やバッテリーは製造元指定の純正品を使う
・発熱など異常を感じた際は即、使用をやめて販売店等に相談する
・車内など熱のこもりやすい環境での利用は避ける
・充電しながらの操作は、発熱の原因になるので注意する
また、リチウムイオン電池を一般ごみ(可燃物)扱いで処分することは、可燃ごみ回収中にごみ袋内の電池が発火する恐れがあり厳禁です。必ず自治体の回収方法を確認し、ルールに従い処分しましょう。
万が一発火した場合は
①火花や煙が激しく噴出している場合は、近寄らない
②火花や煙の勢いが収まったら、大量の水や消火器で消火する
③大量の水で温度を十分に下げ、安全に配慮し水没させる
④必要に応じて消防に連絡
バケツがない場合はペットボトルで水をかける、水をかけたモバイルバッテリーはぬれ雑巾で挟んでつかむなど、焦らず身近なものを使って消火しましょう。
消防訓練に積極的に参加しよう
火災は火元となる機器の取り扱いに注意することはもちろん、火災が発生した場合の避難経路の確認や消防訓練に参加するなど、より実地的な行動も重要な備えです。マンションや地域で年1回ペースで実施される防災訓練などには積極的に参加しましょう。
火災という“人災”を防ぐ気持ちを大切に
火災は、一人一人の日常的な行動が原因で起きる人災でもあります。私たちは日常的に持ち歩く製品にも火災を招く可能性があることに注意を払わなければなりません。「自分は大丈夫だろう」などと過信をせず、日々の注意を積み重ねましょう。
Illustration by miya
Design by Takanobu Higuchi
Text & edit by Toru Oba(Sunkleio-Tsubasa)